妊娠初期の風疹感染は危険です⚠️
皆さま、こんにちは!
昼間はまだ暑いですが、夜になると虫の音も聞こえ、秋になりつつあることを実感します。
先日、製薬会社さんの依頼を受けて、「先天風疹症候群」の講演をして参りました。
この症例は、私が昭和大学病院で大学院生をしているときに、経験したものです。
先天風疹症候群とは、妊娠初期(妊娠3週から6週前後)に、風疹ウイルス🦠に感染してしまった妊婦さんのお腹の中の胎児に、異常を来たす疾患です。
主に、眼、耳、心臓が侵され、眼科的には先天白内障を発症します。
先天白内障以外に、角膜が小さかったり、眼の大きさが小さいこともあるので、緑内障を併発したりと、治療が非常に難しい疾患です。
適切な時期に白内障の手術が出来たとしても、先天風疹症候群の児は、その後もなかなか視力が上がらず、退院後も周りの方々の手厚いサポートを必要とします。
正直に申し上げれば、親御さんも、患児も、大変な人生となることが予想されます。
この疾患は、妊娠する前に、風疹ワクチン💉を打っておくだけで予防可能なのですが、世間の皆さまは男女問わず、ご自分が幼少期に風疹ワクチンを打っているか分からないことも多く、大人になってから、風疹ワクチンを打とうとする機会もほとんど無いために、知らず知らずのうちに風疹に感染してしまい、風疹の抗体の無い妊婦さんに、風疹感染させてしまうのが怖いところです。
風疹ウイルスの感染は、男女ともにいつ起こるか分からないので、妊娠する可能性のある女性のみならず、男性にも風疹ワクチンの接種をしていただきたいと私は思っております。
世の中から、予防可能な先天風疹症候群に罹患してしまい、一生眼が不自由になってしまう方がゼロになることが私の希望です。
これから生まれてくるお子様たちが障害なく人生をスタート出来ますように....。
倫子アイクリニック
院長 松原 倫子
P.S. 写真の花はダリアの一種で、名前を「ミッチャン」といいます。
私が幼少の頃、よく友達から「みっちゃん」と呼ばれていたので、懐かしい心地がしまして、写真を載せさせていただきました🌸